コック帽のはじまり

こんにちは!
シェフやパティシエが被っているコック帽は、なぜあの様な白くて長い形なのか気になったので調べてみました。

コック帽の独特な形

シェフやパティシエが被っているコック帽は、白くて高い独特な形をしています。
他の職業で使う帽子は頭をすっぽりと覆うサイズですが、コック帽のように高さはありません。

人気者から流行

ある一説では、もともとコック帽は、フランスの料理人アントン・カレームが白いシルクハットを気に入り似たような帽子を厨房でかぶり始めたことがきっかけとなったと言われています。
アントン・カレームは当時の料理人として、「国王のシェフかつシェフの帝王」と呼ばれるほど最高として名高かったため、他の料理人が我先に、と真似し流行したことでいつのまにか定着してしまったそうです。

背をごまかすため

また一説には、同じ時代の同じフランスにオーギュスト・エスコフィエという料理人がイたのですが、彼は背が低く厨房で自分の存在を主張する、見つけやすくするために長いコック帽を被り始めたという話もあります。

日本でのコック帽のはじまり

コック帽が日本に定着したのは、1927ねんの帝国ホテルがパリのリッツホテルにコックの留学生を派遣したことが始まりと言われています。
コックの修行を終えて帰国した留学生たちが、フランスで被っていたコック帽の習慣を伝えたことにより、日本でも広まっていきました。

コック帽の高さには意味があった

コック帽は全て同じ様に見えますが、実は違います。
日本では全て同じではなくコック帽の高さで料理人の地位の高さを表しています。

ホテルごとによってコック帽の高さは変わるようですが、帝国ホテルでは料理人見習いが18 cm、7年目以降のキャリアをもつ料理人が23cm、料理長以上が35cmと帽子の長さが決められています。
今度レストランなど訪れた際には、帽子の長さをさりげなくチェックしてみようと思います。

帽子の高さに意味があるのは日本だけ

コック帽の高さが地位を表す文化は、本家のフランスではありません。


コック帽をかぶらない人も増えている

コック帽を必ず被らなくてはいけない、という決まりはないため、近年コック帽を被らない料理人も増えてきています。

コック帽は髪の毛が抜け料理にまじることや汗が流れ落ちるのを防ぐという衛生面での利点があります。また、コック帽は料理人の正装とされる風潮もあるため、お客さまの前ではコック帽を被る料理人も増えているようです。

他の帽子は頭が蒸れるため育毛によくありませんが、コック帽は高さがあるため、蒸れにくく育毛剤を毎日使うことになっても大丈夫そうですね。